北西隅塔

アンコール・ワット第一回廊の四隅に隅塔がある。塔内部の部屋は、四方に出入り口を持つ十字形となっている。

その4つのうち北西と南西の2箇所だけ、壁面に浮き彫りが描かれている。浮き彫りが描かれた壁面は12面ある。

窓のない壁面の大きさは、高さ4.5m、幅3.5m 

窓のある壁面は、高さ3.0m、幅3.5m、

窓の側柱面は、高さ2.0m、幅2〜2.5m、

出入り口の上面は、高さ2〜2.5m、幅3.0mだ。

北西壁画の題材は、クリシュナにかかわるものが4面、シヴァが2面、ラーマーヤナが2面、ヴィシュヌが1面、乳海攪拌が1面、不明が2面である。 (2013/05/22)

番号 アンコールワットの彫刻 Sacred Angkor
1 シェーシャ(アナンタ)の上で寝るヴィシュヌ アナンタシャヤナ
2 ガルーダの肩に乗るクリシュナ マニパルヴァタ山を運ぶクリシュナ
3 ラーマ・ラクシュマナとスグリーヴァとの同盟 スグリーヴァとのラーマ同盟
4 不明(クリシュナ(左)とバララーマ(右) アクルーラ物語(クリシュナ伝説)
5 シータの審判 火の中へ身を投げ入れるシータの貞操神判
6 シータを誘拐するヴィラダの企て シータを誘拐するヴィラダの企て
7 ラーマの凱旋図 プシュパカに乗るラーマ
8 ハヌマーンがラーマの指輪をシータへ渡す ハヌマーンに会うシータ
9 ラーマとラーヴァナの弟ヴィビーシャナとの会見図 ヴィビーシャナとのラーマ同盟
10 ラーマ弓術に勝ち、シータ妃を授かる シータの花婿選び(ソヴァヤムヴァラ)
11 未定(山頂に座すヴィシュヌへの参拝図、スールヤヴァルマン二世) クリシュナと牛飼いたち
12 カバンダと戦うラーマ カバンダを殺すラーマ

参考図書:

Sacred Angkor The Carved Reliefs of Angkor Wat Vittorio Roveda

アンコール ワットの彫刻 第九章 西隅堂ヒンドゥー神話P145〜174 伊東照司

ヒンドゥーの神々 立川武蔵・石黒淳・菱田邦男・島岩共著

インド神話伝説辞典 菅沼晃編

北西隅塔