バンテアイ・チュマール
バンテアイ・チュマールは、シェムリ・アップから北西へ直線距離で約110q、ダンレック山脈にほど近い場所にある。
バンテアイ・チュマールの見どころと言えば、観世音菩薩だ。外周壁の西面に8体あったと言われているが、現存するのは、2体だけだ。
1999年、盗掘された2体がタイ領内で発見、押収され、現在はプノンペン国立博物館の軒下に置かれている。
バンテアイ・チュマールの外周壁のレリーフは、チャンパ水軍や軽業師など多くのものがバイヨンバイヨン外回廊のものにそっくりだ。
南参道のデヴァーとアスラの像が積み直されていた。でも、残念ながら、ほとんどの像の頭部は失われている。
6つの衛星寺院のうちの一つ、タ・プロムは、バンテアイ・チュマールの南側にある。環濠に囲まれ、その中央に建っている。環濠では地元の子供たちが水遊びをしていた。タ・プロムもアンコール・ワットやバイヨンと同様に遺跡ではなく、信仰の対象でお供え物が置かれ線香が炊かれている。(2012/12/30)
- 建立年代:
- 12世紀後半〜13世紀初頭
- 建立王:
- ジャヤヴァルマンZ世
- 宗教:
- 仏教
- 規模等:
- 平地型寺院
- 幅63mの環濠に囲まれた2.2qx1.7kmの都城
- 3重の周壁を巡らせた770mx690mの伽藍、舞殿、6つの聖池、2つの経堂
- ダルマサーラー(宿駅または灯明の家)、6つの衛星寺院
- 遺跡の意味:
- 猫の砦
