らい王のテラス
らい王のテラスは、高さ約6m、一辺約25mだ。
テラスの上には高さ約1mのらい王の座像(レプリカ)がある。
らい王の像と呼ばれるのは、性器を欠いた男性裸身像であるためだ。
らい王の座像は、らい病患者であったバラモン教の富の神クベーラの像、マハーデーヴァの像、ヤショヴァルマン一世の像、地獄の神ダルマージャの像など諸説があった。
しかし、お尻に刻まれた文から、ダルマージャ(地獄の神)だと判った。
テラスの南東部は曲がりくねっており、二重の壁がある不思議な構造になっている。
もともとの壁面に、あとから工事をしてそれを覆い隠すように新たな壁面が付け加えられて、このような構造になったと言われている。
現在はその両方を見られるように、内部に通路や覗き窓が設けられている。
壁面は、多数の段に分かれていて、上 から下までぎっしりとヤクシャや従者、デヴァター、ナーガ、象、亀やカニなどが刻まれている。(2012/12/31)
- 建立年代:
- 12世紀末
- 建立王:
- ジャヤヴァルマンZ世
- 宗教:
- 仏教(観世音菩薩)
- 規模等:
- 一辺約25m 高さ約6m
- クリーニング:
- Mecquenem(1911) アンリ・マルシャル(1917)
- 見所:
- 壁面を飾るレリーフ、テラスから望む王宮前広場