バイヨン

バイヨンは、アンコール・トムの中心にある。正面である東側入口には、広い砂岩のテラスがある。

16ある塔堂のうち「クメールの微笑み」と呼ばれる神秘的な微笑の像がある塔堂には、とりわけ多くの見物者が集まっている。

中央塔を取り囲むように配置された16の祠堂には、仏像や土地の守護神が祀られていたが、ジャヤバルマン8世がヒンドゥー教へ改宗したときに取り除かれた。

中央祠堂東面の張り出し部にある祠堂は、ジャヤヴァルマン7世が祀られていた。

南側には先王たちが、西側にはハリヴァルメシュバラの名前でビシュヌ神が祀られていた。北側にはシヴァ神の祠堂があったと考えれれている。

外回廊の高さは約3mで、壁面は3段に区切られていて、上段が遠景、中段が中景、下段が近景をあらわしている。

外回廊の壁面には主にチャンパ軍とクメール軍の戦闘場面が描かれている。その他、当時の人々の日常生活の場面が写実的に描写されている。

内回廊は、13世紀後半、ジャヤバルマン8世がヒンドゥー教寺院へ変えたときに彫られたもので、主にヒンドゥー教神話が題材となっている。(2015/08/08更新)

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建立年代:
12世紀後半〜13世紀初頭
建立王:
ジャヤヴァルマンZ世
宗教:
仏教(観世音菩薩)
規模等:
中央塔高さ45m
 
外回廊160m x 140m
 
内回廊70m x 80m
遺跡の意味:
王のサロン
クリーニング:
ジャン・コマイユ(1911〜1913)
補強:
トルーヴェ(1933))
アナシスローシス技法:
モーリス・グレーズ(1939〜1946)
見所:
四面塔の尊顔、日常生活を描いた外回廊のレリーフ
バイヨン地図