プノン・クロム

プノン・クロムは、シェムリアップの南西、トンレサップ湖北端ちかくの湖岸、標高137mの山頂にある遺跡だ。直線距離で16km、車で約30分程かかる。

プノン・バケン、プノン・ボックとともにアンコール三聖山の一つである。

山頂へは、両側にシンハとナーガの祀られた急なコンクリートの石段を登る。

検札所でチケットの確認を受けた後、山腹の南側を回りこむように登っていく。

途中、トンレサップ湖の眺めがすばらしい場所に展望台がある。

石段の寄付者を記した石碑のところから、更に石段を登ると山頂に出る。ここに仏教寺院と駐車場がある。

そこから、西側の階段を上ると遺跡が見えてくる。

40m四方のラテライト周壁内の中央に砂岩の祠堂が基壇上に三つ、中央祠堂が4mx4m、他の2基は3.4mx3.4mで南北方向に並んでいる。正面は東である。

中央祠堂東側には、四つの小祠堂(3.5mx3m)が、祠堂と同様に南北方向に並んでいる。内側の二つが砂岩、外側の二つがラテライト造りである。正面は西向きである。

その他、周壁上の東西南北には、ポーチ付き十字形塔門が置かれていた。また、周壁に沿って10基のラテライト造りの細長い建物の基礎が残されている。

遺跡の西側にある山崖から夕日を見ることができる。トンレサップ湖が夕日に赤く輝きとても綺麗だ。

今回の夕日観光では、ガイドのソペアックさんに大変お世話になりました。(2013/01/04)

建立年代:
9世紀後半から10世紀前半
建立王:
ヤショヴァルマン1世
宗教:
ヒンドゥー教
規模等:
丘上型3塔主堂型祠堂 4基の小祠堂 10基の細長い建物 50m四方の周壁 4つの塔門
遺跡の意味:
低い山
クリーニング:
モーリス・グレーズ(1938)
見所:
標高137mの山頂から見るトンレサップ湖へ沈む夕日