タ・プロム

1186年、ジャヤヴァルマン7世が母の菩提を弔うために建てた。また、般若波羅蜜多像(プラジュニャーパーラミター)を祀ったと発見された碑文に刻まれています。

東西1km、南北650mの外周壁で囲まれた敷地には、3,140の村、18人の高僧と2,740人の職員、2,202人のアシスタント、615人の踊り子などを含む総勢79,365人が居住していました。

また、「500kg以上の黄金の皿と35個のダイヤモンド、40,620個の真珠、4,540個の貴重な石、中国製の876枚のベール、512床のシルクのベット、523本のパラソルを所有していた。」と書かれています。

この遺跡は密林に埋もれた発見当時の姿をとどめるため最小限の修復しかされていません。

祠堂や回廊のいたるところに、スポアン(英名:Spung 学名:Tetrameles nudiflora)が太い根を張っています。

巨大なガジュマル(Ficus gibbosa)が、網の目状に多数の根を絡めてスポアンを絞め殺した壮絶な光景が、第一東回廊西面で見られます。

木々が遺跡を覆い尽くす姿がとても神秘的です。

第三西回廊の塔門中央扉南東角の東面に円形浮彫(メダリオン)が縦に並んでいます。花びらや葉を背景に動物が刻まれています。その一つが猪なのですが、まるで恐竜(ステゴザウルス)のようです。

インド隊がこの遺跡を修復中です。(2015/10/27更新)

遺跡の概要

建立年代: 1186年
建立王: ジャヤヴァルマンⅦ世
宗教: 仏教(観世音菩薩)
規模等: 平地型寺院
東西1000m x 南北600m
三重の回廊
遺跡の意味: ブラフマおじいさん
クリーニング: アンリ・マルシャル(1920)

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